「医療訴訟ガイダンス」の動向

弁護士堀康司(常任理事)(2002年2月センターニュース167号情報センター日誌より)

 

 最高裁民事局が地裁と地元医療機関との関係強化を目的として八高裁所在地の地裁等に開催を促した「医療訴訟ガイダンス」の概要が明らかとなりました。1/21の名古屋開催初回は、法廷で被告医師主尋問の傍聴見学が実施されたようです(鑑定人尋問の傍聴を予定していたが日程調整ができなかった模様)。各地裁には地元医療機関の訴訟が係属している可能性も高いと思われますので、鑑定人確保のためにこの種のガイダンスの必要性が否定できないとしても、地域単位で地裁と地元医療機関が連携を深めることについては訴訟の公正さを損なう面もあり、透明性の確保が必須かと思われます。


○東京=2/27(東京医科歯科大)未定(地裁):東京医科歯科大

○千葉=2/14(地裁?):千葉大、順大、帝京大市原病院、慈恵大柏病院、東邦大佐倉病院、日医大

          千葉北総病院

○大阪=1/25(大阪市大)2/13(阪大):大阪市大、阪大

○名古屋=1/21(地裁)3/19(名大):名大

○広島=3/1(地裁)3/5(広大):広大、広島市民病院、県立広島病院、広島市立舟入病院、国立吉

          島病院、広島赤十字原爆病院

○福岡=2/26(地裁):九大、福岡大

○仙台=3/5(東北大)3/13(地裁):東北大

○札幌=2/6(北大)2/25(札幌医大):北大、札幌医大

○高松=2/6(地裁):香川医大


※主催地裁=開催日(場所):出席者所属先。日付はいずれも平成14年。