概要

設立の目的

医療事故情報センターは、医療における人権確立、医療制度の改善、診療レベルの向上、医療事故の再発の防止、医療被害者の救済等のため、医療事故に関する情報を集め、とりわけ医療過誤裁判を患者側で担当する弁護士のための便宜を図り、弁護士相互の連絡を密にして、各地の協力医を含むヒューマン・ネットワークづくりを通して、医療過誤裁判の困難な壁を克服することを目的として設立されました。

概要

  • 名称    医療事故情報センター 
  • 英語表記 The Medical Malpractice Information Center (MMIC)
  • 設立    1990年12月
  • 正会員数 640人(2019年11月1日現在)
  • 理事長   柴田義朗
  • 事務局   名古屋市東区泉1-1-35 ハイエスト久屋6階

沿革

  • 1987年10月   設立準備会発足
  • 1988年1月    機関誌センターニュース準備号発刊
  • 1988年4月    センターニュース創刊
  • 1988年10月   鑑定書集第1集発行
  • 1990年10月   センターパンフ発行開始
  • 1990年12月   創立総会を開催し正式発足(発足時正会員数111名)

                ・初代理事長:加藤良夫弁護士(現常任理事)

  • 2001年5月    柴田義朗弁護士が理事長に就任
  • 2019年11月現在 正会員640名

発足当時の様子

医療事故情報センター創立総会写真
写真:朝日新聞社提供

「初の情報センター発足 医療訴訟の″壁″破ろう」 名古屋で弁護士ら支援


中日新聞1990年12月1日夕刊


 患者側勝訴が難しいといわれる医療過誤訴訟で患者側の立場に立つ医師や弁護士のネットワーク「医療事故情報センター」の創立総会が十二月一日午前、名古屋市中区三の丸の名古屋弁護士会館で開かれ、全国初の医療過誤訴訟支援組織が正式に発足した。出席者たちは「患者の権利を確立し、医療倫理の一層のレベルアップを図ろう」と誓い合った。
 総会には、名古屋のほか全国各地で医療過誤訴訟に取り組んでいる弁護士ら約四十人が出席。同センター設立準備会代表の加藤良夫弁護士(名古屋弁護士会)が「医療裁判の困難な壁を克服しよう」とあいさつ。経過報告などの後、加藤弁護士を初代理事長に選出し、規約案や予算案、活動方針案を採択した。
 センターは、患者側(原告)に必要な医療の専門知識、情報の交換や提供をするのが狙い。医師側の弁護士が各地の医師会や医療事故保険を扱う保険会社を通じて情報網を作っているのに対し、患者側の弁護士がバラバラに活動しているため、加藤良夫弁護士が三年前、仲間の弁護士らとともに同センター設立準備会を結成。患者側も横の連絡を」と、全国の弁護士や医師に参加を呼びかけ、基金を集めた。主な活動内容は①患者側に協力的な医師、鑑定医の紹介②同種訴訟の資料提供③医学文献のアドバイス-など。いずれも準備会段階で試験的に行ってきたが、今後は情報量の蓄積を増やし活動を拡大させる。