第13回 弁護士のための医療過誤訴訟法講座「医療過誤訴訟における損害論」

2010年10月2日開催 価格1500円(消費税別途)

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第13回 弁護士のための医療過誤訴訟法講座 講義録 目次

医療過誤訴訟における損害論

早稲田大学法学学術院教授 山口斉昭

一 はじめに~「医療事故における」損害論がなぜ問題となるか

二 従来の損害論~交通賠償を基礎としたものについて

1 交通賠償における損害論

  (1)差額説 (2)労働能力喪失説

2 医療事故への適用~減額理論について

  (1)素因減額 (2)過失相殺 (3)損益相殺

三 交通賠償理論による医療事故損害算定の問題点と限界

1 問題点

  (1)素因減額の問題 (2)過失相殺の問題 (3)損益相殺の問題

2 限界~近時の議論に関わる部分について


四 上記問題点に関する近時の議論の整理

1 従来の議論

  (1)期待権論 (2)医療水準論

2 近時の判例理論~法益論の進展へ

  (1)期待権論 (2)注意義務論

3 損害論における位置づけ

五 新たな問題点

1 判例理論の評価

2 新たな問題点

  (1)「事実としての損害」に対する金銭的評価

  (2)「事実としての損害」に何が含まれるか

  (3)「新たな法益」の範囲は

3 若干の検討

  (1)損害事実的とらえ方に対する評価

  (2)あまりに低額であること

  (3)財産的損害が含まれるか

  (4)医療水準にかなった適切な治療を受ける法益

六 まとめと今後の課題

質疑応答

1 余命が短い患者の死亡慰謝料減額

2 余命が短い患者の死亡慰謝料

3 機会喪失論の考え方

4 適切な治療を受ける法益①

5 適切な治療を受ける法益②

6 適切な治療を受ける法益③

7 誤診で不必要な治療を受けた場合の損害算定

8 美容形成の損害算定

9 余命と損害算定の議論

10 余命と素因減額との関係