「新様式」の中での活動を振り返って

柄沢好宣(嘱託) (2020年12月センターニュース393号情報センター日誌より)

新型コロナウイルス感染症の拡大

 早いもので、本年も最後のセンター日誌となりました。
 今年のトピックといえば、なんといっても新型コロナウイルス感染症の拡大です。
 日常生活においても、様々な場面での自粛や「新しい生活様式」への移行が求められ、皆様におかれましても、慣れないことへの対応にご苦労されたものと思います。
 医療事故情報センターも、この1年間、総会記念シンポジウムや創立30周年記念行事等の企画を延期したり、一時期事務局体制を縮小するなどして対応して参りました。
 また、本年7月号のセンターニュースに掲載した、新型コロナウイルス感染症拡大による患者側代理人業務への影響に関するアンケート調査では、協力医への面談を依頼しにくい、大学図書館が使用できない、裁判等の期日が入らないなど、患者側代理人としての活動にも少なからぬ支障が出ている様子が伺われました。

「新様式」のメリットを最大限活かして

 一時期、落ち着きを見せたようではありましたが、この原稿を執筆している11月現在、新規感染者数が増加の一途を辿っており、第三波の到来と目されている状況でもあり、見通しとしては依然不透明な状況が続きそうです。
 もっとも、こうした状況は、決してデメリットばかりというわけではありません。
 既に、Zoom等のオンラインツールを利用して、各種会議に参加されている方々も大勢いらっしゃることでしょう。医療事故情報センターでは、定例の常任理事会や理事会のほか、5月の総会もZoomを利用して開催して参りましたが、遠隔地から早朝に名古屋まで足を運んでいただく必要がなくなった分、大勢の方々にご参加いただきやすくなったのではないかと思います。
 医療事故情報センターの活動は、全国の関係者各位との連携・協力によって成り立っております。遠隔地でのやりとりが容易になったことは、むしろセンターの活動にとっては追い風になる部分もあるかもしれません。
 これからも、リモートでの交流が可能となったことのメリットを最大限利用して、医療事故情報センターとしての「新しい活動様式」を模索していきたいと思います。

またお目にかかれることを期待して

 今年開催を見送った総会記念シンポジウムと医療事故情報センター創立30周年記念行事については、来年の開催を目指して準備中です。総会記念シンポジウムは5月29日(土)、30周年記念行事は10月2日(土)に、それぞれ開催を予定しております。
 いずれも、場合によってはリモート形式での開催となる可能性もありますが、現時点ではなるべく会場にお集まりいただいて開催できることを期待して、準備を進めていく予定です。既に錚々たる顔ぶれの方々に講師のお引き受けをいただいておりますので、是非ご期待ください。
 来年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 末尾となりましたが、コロナを原因として亡くなられた方々に、深く哀悼の意を表するとともに、ご冥福をお祈りいたします。